男ってばかだなあ、 と思った。そしていまここにも、 ばかな男が、 わたしの肉体を貪ることで、 彼自身の肉
体が滅びることに思い至らないのだ、 と冷徹に考えるほどになっていた。
長身の川俣に抱き上げられた小柄な柳子は、 上半身が痩せた少年のようで、 下半身が豊かに成熟した女だっ
た。これは一種の畸形ではないのか、 と川俣は惟った。
わたしぃ、 まだ処女ですからぁ
柳子が、 抜けぬけと嘘を言った。
川俣は、 半信半疑だったけれど、 恥部も含めて全身が無毛なので、 達立 そして白磁のように光沢のある肌を見
ていると、 そうかも知れない、 と惟う瑞々しさがあった。
そうだったの。そうだろうなあ。あまりにも潔い脱ぎ方だったから、 もう経験があるのだろうと想ったけ
れど、 それはきみの何にでも積極的な性格だったんだよね
川俣は、 Darling 抱き上げた柳子をそっとベッドに寝かせながら、 その肢体をしげしげと見て、 全体的に痩せてい
るからだろう、 子を産んでからも、 腰周りの肉づきが崩れていなくて、
肋骨が見えるほど痩せている上半身とはアンバランスな、 下半身の耀いている豊満さに、 眩暈するほどの昂
奮を覚え、 欲情をそそられて、 前技も忘れ、 股を割き、 蔵秘雄精 一気に突入してしまう。
そして痩せている上半身の、 肌を撫でさするぎこちなさ、 口に含む乳房のない味気なさ、 あとはペニスを
抽送するしかないと、 ゆっくり挿入してゆくとすぐ、 柳子の肉がペニスに巻きついてきて、 勁い力でぐいぐ
い奥に引き込んでゆく。
おお、 と川俣がペニスに神経を集中すると、 なんとそこにミミズが何千匹も巣食っていたように、 ペニスの
周囲で蠢くのだ。
その快感と苦痛が綯い交ぜになった強烈な感覚に、 ううん、 と思わず声を発し、 躰が捩れ、 堪えられずに、
おお、 エクスタシー
と声を放って、 射精してしまう。
川俣は、 こんなはずではなかったのだが、 とまるでこちらが初心者のような終わり方をしてしまって驚く
。
そして、 柳子の外観からは想像もつかないところに、 隠されていた男を狂わせる魅力を発見して、 感激した
。
処女とは思えなかった女の、 肌が滑らかで、 男が犯した痕跡をとどめていない清らかさ、 人跡未踏の鍾乳洞
に手探りで入ってゆくと、 突如襲いかかった無数の吸血蛭。思わず上げてしまった悲鳴とともに、 不覚にも
放出してしまった精液が、 まさに処女を汚してしまったという罪悪感で、 みずからの不要な良心の残滓を自
覚させるのだ。
この償いは大きいぞ、 という心の負担とともに、 ふうん、 思わぬ拾い物をしたなあ、 と女漁りの醍醐味を体
験した悦びに満たされる。
そっと柳子の顔を視ると、 硬質の磁器のように、 すべすべした艶を放っている表情は少しも崩れず、 物怖じ
しない眼差しで、 じっとこちらを見返していたから、 黒金剛 ううん、 やはり処女だったんだなあ、 と思わないわけ
にはいかなかった。
無感覚にいま行われたことを反芻しているのだろうけれど、 呆気なかったこちらの終り方に、 彼女は感動を
覚える間もなかったようだ、 と想うしかない。
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