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2011年12月13日星期二

モチベーター 誇り高き民族なのだ

すでに多民族国家を意識しなくなっているブラジルだったが、 levitra 100mg*8カプセル アジア人はまだ特異な存在
らしかった。北伯の小さな町にゆくと、 はじめて日本人を見た、 という住民もいるのだから

アキオはそう考えたのだが、 マルタとアキオのふたりを看るナベガンテスの住民の眼が、
ただ好奇心に充ちているだけではなく、 複雑な感情が雑多に揺らめいているのを、 マルタの
ほうは知っていた。
雑多な感情というのは、 マルタの家の周囲を、 怪しげな男たちがうろついて、 何か事件を
起こしそうな気配が感じられていたこと。彼女がイタジャイー港の検疫所の前で、 レストラ
ンを経営しているだけではなく、 それは表向きのことで、 看板を裏返せば、 売春宿の女将な
のだという噂の主だったからだし、 田舎町の噂は、 何時間も経ぬうちに町全体に拡散してい
て、 昨日、 あの後家さんのところに、 一年間の下宿料を払って入ったのが、 あの独身の日本
人だよ、 という特別の意味を含んだ好奇の眼差しなのだということなど。
アキオは、 美貌のドイツ人の後家さんと並んで歩いているための、 嫉妬の眼だろう、 くら
いしか読めなかったから、 むしろちょっとした誇らしささえ感じて、 鼻の先と視線の先を中
空に漂わせて、 レビトラ 20mg*30錠 いい気なものだった。
フェリーが対岸につくと、 スーパーマーケットにゆくマルタと、 長距離バス発着所にゆく
アキオは、 乗船場の前の道路を右と左に別れるのだが、 別れ際に交わした視線に、 すでに他
人とは思えない感情を交えたのだから、 他人がおかしな眼つきで看るのも、 おかしいことで
はなかったのだ。

どういう町なのか観ておこうという程度の興味だけで来た町だから、 サンタ・カタリーナ州
の代表的工業都市ジョインビーレ市をざっと一巡して、 いかにも映画撮影所に造られたファ
ッサードだけの薄っぺらな風景に嫌気して、 写生をしたいと立ち止まるところもなく、 すぐ
マルタの家に帰りたい気分になったのは、 マルタと話しているほうが楽しいと思ったからだ
った。
「あら、 ずいぶん早かったんですね。美しい町だったでしょ」
市名の由来は、 一八四三年に、 ドン・ペドロ一世の第四王女フランシスカと結婚した、 フラ levitra 20mg*30錠
ンスの王子ジョインビーレ公の名をつけたのだが、 マルタが、 彼女自身に深い関係でもある
ような、 ちょっとした誇らしさを表情に顕わに見せたのは、 町の命名とは別に、 ドイツ人移
民が最初に拓いたところだからに違いなかった。
アキオは、 マルタがそれほど進歩的な思想を持っている女性ではなく、 多くのドイツ人と
同じように、 根強い民族的意識が高く、 そこから起こる排他主義と、 究極的に帝国主義へ行
きつく思想を、 勁い信念としてではなくても、 庶民的感覚で持っているのではないだろうか
、 と推測した。
東方の島国ジパングのように、 吹き溜まりの混血民族ではなく、 奪ったり奪われたりの血
まみれの歴史を継承してきた彼らドイツ人は、 古代ゲルマニアの時代から、 中世には神聖ロ
ーマ帝国の中心をなしたということもあり、 モチベーター 誇り高き民族なのだから。
まあ、 純潔種だという偽りは、 日本もドイツも同じなのだから、 とアキオは苦笑のなかで
黙殺する。

2011年12月12日星期一

モチベーター 宗教の自由と

ミモザが自分のところまで帰ってきて死んでくれた、 と思う気持ちが、 levitra 100mg*8カプセル 柳子に絶大な満足になっているようだった。
これで、 何もかもけりがついた、 と柳子は爽やかな朝を迎えることができた。
もうアラモには思い残すことがない。産んだ子は父の子になり、 わたしとは姉弟の関係で、 内藤家を嗣ぐ嫡子になったし、 レビトラ 20mg*30錠 ミモザはこの地に還元されたし、 両親の面倒は敬一がみてくれると約束してくれたし、 わたし自身がこの地の肥やしにならずに大都市に出てゆけば、 都会の空気に紛れ込んで溶解してしまうだろう。
ということは、 両親を捨て、 産んだ子を捨て、 農村を捨てても、 ブラジルを捨てることではなく、 ブラジル大地に呑み込まれてしまうことになるのだけれど、 それでいい、 と惟う。
敬一から教えられた、 生涯旅人ならどこで野垂れ死にしてもいいではないか、 と男のように考える柳子だった。
タツおばさんは「女は腐っても鯛だす、 躰を元手にする気なら、 飢え死にすることなんかおまへん」と言ったけれど、 その覚悟で行けば、 敬一が言うように、 だめだと思ったら無理せずにアラモに帰ってくればいい、 という退却の道をとらず、 肉を食わせて骨を食う敢闘精神で、 秋子さんのような生き方をすればいいのだ、 levitra 20mg*30錠 と柳子もようやく浮き世の波に呑まれてでも、 ここには決して帰って来ない、 と臍を固めることができた。

あれほど吹き荒れていたテロの嵐も、 どこかで誰かが襲われた、 殺された、 負傷した、 というようなニュースが、 このごろ流れてこなくなって、 ようやく鎮まったような気配だった。
日本が戦争に勝っていようが敗けていようが、 平和な時代がきたことに変わりはない。
あとは徐々に、 戦前の平静さを取り戻すだろうけれど、 世界の大戦が終わったところで人類全体が脱皮して、 旧い時代に戻ることはないだろう、 と敬一は言った。
そして柳子は、 確かな情報を得られなくて手探りで歩いてきた日本人たちが、 いま長かった暗いトンネルを、 ようやく抜け出せたのだ、 と惟ったのは、 新聞が発行されたことで情報による道しるべを得られると思ったからだろう。
しかし柳子が単純にそう惟ったことは、 見事に裏切られることになった。
それがそうではなく、 つぎつぎに灯った道しるべは、 まやかしの灯火であって、 日本人を誤った方向へ歩かせる道を指し示したのだった。
尊大というのか、 昨日の敵を今日の友にできる、 あくまで暢気なブラジルの国民性だろう、 邦字新聞の発行を許可するときに、 モチベーター 宗教の自由という観点からか、 左右両陣営の言論を許すということからか、 日本人の憑依的な天皇教信仰の自由まで許可したのだ。
柳子には、 そういうことはどうでもいいことだった。思想や政治などに関係なく、 新聞記者にさえなれれば、 彼女の夢は達成されるのだから。
何よりも、 わたしの行く方向が定まったのだ。サンパウロ市に出ていけばいいのだ。行けばどうにかなる。ならなくてもここには帰って来ない。