2011年11月25日星期五

インポテンツ そんな目的があ

るのん見合わそうかあいうて」
「見合わすって、 もうぜんぜんしないってことなの」
「お父ちゃんが、 もうちょっと辛抱してみるか言うてはるさかい」
「なんだあ、 つまらない。わたしぜったいペドロの豚小屋に火をつけて
火事騒ぎ起こしたら、 秋子さんらの夜逃げ成功するって思ってたのに」
柳子の落胆がほんもののように見えたから、 ほんまに夜逃げせんでよか
った、 と秋子は胸を撫で下ろす。この子は何仕出かすやらわからん子や
さかいなあ、
「ほんまに柳ちゃんには、 うっかりしたこと言えへんわあ、 怖い怖い」
柳子は、 ほんとうにペドロの豚小屋に火をつけることを考えていたわけ
ではなかった。いま思いつきで言ったのだが、 秋子の慌てて打ち消す様
子に、 ことの重大さを思って、 思いついたことをすぐに口にしてしまう 勃起促進剤
みずからの迂闊さを反省しながらも、 秋子が夜逃げ計画を中止したとい
うのを知って、 残念がる。
「なんだあ、 止めたのお、 せっかくいい思案浮かんだのに」
「ええ思案やなんて、 よう言うわあ、 ちょっと間違うたら放火犯よ、 柳
ちゃんは」
「なんだか八百屋お七の心境わかるようだわ」
柳子は見当違いなことを言う。
「怖いこと言わんといてえ、 この農場丸焼けになったら、 獄門行きやさ
かいねえ」
「はははははあ、 獄門行きだなんて、 秋子さんも古いわねえ」
柳子にすれば、 夜逃げという悲壮な事柄も、 生活の綾にすぎない。そん
なに深刻な問題ではなかったから、 興奮剤 遊び心でいろいろなことを考え、 意
表を突いた思いつきをおもしろがっていたのだから、 ちょっとスリルの
ありそうなことを中止されるのを、 非常に残念がるのだった。
「まあ、 慌ててすると仕損じるっていうから、 そのうちいいチャンスを
つかんだら決行しようよね」
「もうせえへんの、 夜逃げのこと忘れてよ」
「でも、 秋子さん、 ほんとうは日本に帰りたいんでしょ、 初恋の人もい
ることだし」
「そんなもん、 もう諦めてる、 ウチかて、 これで思い切りええほうなん
よ」
「そうだわねえ、 秋子さん、 弱そうで勁いわねえ」
「大阪のオナゴやさかい」
「その大阪のオナゴと、 東京の女の人と、 どこがどう違うのかしら」
「ウチかてはっきりは知らんけど、 表面軟らこうて芯が硬いのんが浪花
女で、 気が勝ってて強そうに見えるけど脆いのんが東京の人、 思うんや
けど」
「ふうん、 そうかなあ、 そう言えばそうかも
知れないわねえ」
柳子は全面的に肯定はし兼ねたが、 大雑把に言ってそんなところがある
ようだとも思う。
「それはそうとして、 秋子さん、 このあとどうするの」
「このあと言うて、 どのあとのこと」
「コーヒーの実採って一年の勘定が済めば、 ペニス増大 拘束から解放されるって、
お父さんが言ってたけど、 そのあとよ」
「ウチらは解放されへんらしいわ」
「どうしてえ」
「借金残るさかい、 ここから出してもらえへんねんてえ」
「ははあん、 それで夜逃げ考えたのね」
「まあ、 そういうことやけど、 もう一年がんばろか、 こんどの一年は、
仕事にも、 生活の仕方にも慣れてるさかい、 借金増やすようなことにな
れへんやろ、 てお父ちゃんも言うてはるしね」
「わたしらは、 せっかくブラジルに来たんだから、 ちょっとコーヒー農
場経験して帰ろうかって、 お父さんの考えだったのよねえ」
「じゃあ、 ここ終わったら、 すぐに日本に帰るわけ」
「さあ、 どうするのかしら、 わたしはどちらにしても外国を見学に来た
だけだし、 東京で新聞記者したいって思ってるから」
「ええねえ、 柳ちゃんは、 インポテンツ そんな目的があって」
「秋子さんには目的ないのお」
「あれへん、 成り行き任せ、 平凡に暮らせたらそれがいちばんええ思

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