2011年11月28日星期一

コンドーム 料亭の仲居と寝ること

コンドーム そんな不安を、 経験的に知っていたからだろう、 アドルフ牧場の北側の、 小さい日本人村から、 村長さんといった風格の、 小柄だけれど恰幅のある坂上という老人が、 龍一らが引っ越してきたのをちゃんと知っていて、 龍一が挨拶に行かねばと思っていた矢先に、 向こうから挨拶にきた。
「これは、 これは、 ようこそ儂らの村においでなされました。同胞が一人でも多くなるのは心強いことです。儂はアラモ植民地の日本人会の会長を承っております坂上です」
旧い移民に共通の、 自己顕示欲が勁くて、 新移民に先輩面をするのをよろこびとしている様子が、 ありありと見える老人だった。
「あ、 どうも。内藤龍一と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。こちらからご挨拶にと思っていたところです」
「いやいや、 新しいお方は勝手がわからず、 まごつかれますでな。どちらからお出でなされましたかな」
「リンスのスイス人耕地から」
「あ、 いや、 ご出身は」
「ああ、 長野県です」
「ほう、 コンドーム なるほど長野で。というとお隣のアリアンサのご親戚ですな」
「えっ」
龍一が、 坂上老人の言う、 お隣のご親戚などということが、 すぐには呑み込めなくてきょとんとしたから、
「ああ、 ご存じではなかったですかな。お隣のアリアンサ移住地は、 長野県の県庁の肝煎りででけた植民地ですよ」
坂上老人は、 龍一のなにも知らない様子を嗤ったわけではなかったが、
「ほう、 そうでしたか」
と龍一は言いながら、 そんなことをまったく知らなかったみずからの迂闊さを、 自覚しないわけにはいかなかった。
リンスの近くの購入予定地が譲渡証書に不備があって、 売買契約に暇どるということだったから、 急遽こちらのアラモ植民地の一区画に買い替えたのだけれど、 それにしても隣に長野県の肝煎りでできた植民地があったということを、 まったく知らずに移転してきたのだから、 そののんきさには我ながら呆れた。
隣といっても、 雑木林の向こう側にあって、 避妊薬 視野に入らなかったとはいえ、 あのとき、 どうして周旋屋の山田は、 それを教えなかったのだろうか、 教えるとこちらが心変わりし、 商談が潰れるのを懼れ、 知らぬ顔をしたのだろうか。
龍一は、 とうぜんチヨと柳子に、 アリアンサ植民地が雑木林の向こう側にあって、 それが信州人の造ったものだということは明白になるのだから、 みずからの迂闊さを、 周旋屋のせいにしたかった。
気に入っていたグァインベーの土地がだめになったことと、 早く移り住む場所を確保して安心を得たいと思う焦りがあったから、 牧場のほかは、 みんな日本人の農地だから、 と聴いていながら、 挨拶はここに移ってからにしよう、 と思っただけで、 周囲の調査を怠った酬いだと思った。
しかし、 それによって損失を被ったわけでもないし、 あのとき急いでアラサツーバの街に出て、 土地を手に入れたうれしさから散財して、 そのついでのことのように、 はぁるかぶりの浮気心に唆され、 コンドーム 料亭の仲居と寝ることができた想い出の甘さが、 いまも残っていたから、 いつまでもその失敗には拘らずに、 忘れることにした。
「この牧場の向こう側にある雑木林を抜けてゆくと、 すぐアリアンサ移住地に繋がっとりますが、 そのとっかかりのところに、 田澤ちゅう世話好きなお人がおられますよ。いちど行ってみられたら。はっきり申し上げておきますが、 儂は、 あの人らのようなクリスチャンではないので、 アリアンサ移住地とは付き合いかねますがな」
「あのぉ、 おじさん」
唐突に柳子が声を挟む。

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