「まあ、 お上手に言って、 待ってるのは桑の葉じゃなくて奥さんでしょう、 どうやら里心がついてきたんじゃありませんか」
「いやいや、 ここにこのまま長逗留したいくらいのものですが、 そんなことをすると、 家に帰って蚕種の入った箱の蓋を開けたとたんに白い煙が立ち上がって、 みるみる白髪のお爺さんということになりそうですから」
「ほほほほほ、 そんなことになったらわたしじゃなく、 奥さんが腰を抜かしてしまいますわよ」
昨夜狂った相手の男の、 妻のことを口にして平気で居れる女の気持ちを、 龍一は測り兼ねる。
「儂の家には奥さんなんぞというものは居りませんよ、 あれは田舎の婆さんです」
そう言うのは龍一の本音だった。どう考えても、 チヨを奥さんというような存在に思ったことなど、 かつてなかった。龍一にとってのチヨは、 みずからの身の回りの世話をする小間使いでしかなかったのだ。
「じゃあ、 わたしは」
「女将はもう、 この旅館の女将だし、 山口さんの妻だけじゃなくて、 儂の愛人になりましたからなあ」
「まあ、 ほんとう、 ほんとうにそう想ってくれますの」
「想うんじゃなく、 この躰がもう忘れられなくなっていますよ」
「うれしいわ、 忘れずにときどき慰めに来てくださいね」
「ああ、 しっかり耳の穴を掃除して、 フォリゲンスプレー(Folligen) 女将の色話を聴きに来ますよ」
「耳の穴の掃除なら、 奥さんにさせないで、 わたしにさせてくださいよ」
女将にも少しは嫉妬があるのだろうか、 と龍一はおかしかった。
「ああ、 それじゃあ、 しっかり耳の垢を溜めて来ますか」
「耳の垢も躰の垢もどこの垢でも、 わたしなら舐めるように掃除させてもらいますよ」
こんなに短い時間のなかで、 これほど深く溶け合った女が過去にいただろうかと、 龍一は思い巡らせたが、 思い当たる女は居なかった。
龍一には、 チヨを裏切ることに対する罪悪感は、 ずっと以前からなかった。浮気するのは男の甲斐性というようなありきたりな考え方からではなく、 チヨを隷属的な立場にあるものという階級意識がしっかり根づいていたからだった。
そとに愛人をつくるのは対等な関係の女性を求めてのことであって、 龍一からの生活補助を当てにする隷属的な妾を囲う旦那の心境からではなかった。
松本に囲っていた女でも、 フィンペシア(Finpecia) 1mg 彼女自身は囲われているという観念はなかっただろう。
置屋の娘だったのが、 龍一といい仲になるとすぐ、 自立したいと言い出して、 家を用意してやると、 一つ家のなかで、 小唄と茶道という裏表の教室を開いて、 龍一に向かって、 小遣いに不自由してたら言ってくださいというほどで、 生活費を当てにするような女ではなかったのだ。
龍一は、 経済的に男を頼りにするような女を好きになれなかったのだから、 弟の妻を尻軽女だなんぞと悪口言っていても、 龍一自身が意識せずに、 新しい時代の女を求めていたことになる。
女将は、 そういう龍一の女性関係の条件を満たす存在だったから、 もぞもぞと躊躇する
こともなく愛人にする気持ちになったのに違いなかった。
帰りの列車に乗っても、 疲れが出て眠ることなく、 陽光は黄色く見えて眩しかったが、 レビトラ 心の張りはかつて覚えたことのない昂ぶりで、 みずからの体躯が、 一回り大きくなった感じを受けた。
他人には女遊びの醍醐味などわからないのだ。これが人生の活力なのに、 と龍一は躰じゅうに満ち溢れてくる遣る気が、 レビトラ(levitra)100mg*30錠 外に発散している感じで、 辺りの乗客にそれを見せびらかしたいほどだっ
没有评论:
发表评论