2011年12月1日星期四

避妊薬 ウチにもわかれへん

コンドーム 「白粉べったり塗ってごまかすさかい」
「冷たい水で冷やしたら」
そう言うなり、 柳子は部屋を走って出た。
気ぜわしい子ぉやあ、 と秋子は思いながら、 柳子の友情に、 また泣けそうになる。
柳子は、 炊事場にあった空バケツを持って井戸端に走り、 冷水を汲んできて、
「顔突っ込んだら」
と差し向けるから、 秋子は素直にバケツから金盥に水を移して顔を浸ける。
「ひやあ、 冷たい。ええ気持ちや」
ざぶっ、 コンドーム と浸けて、 ざぶっ、 と上げて、 大息ついた秋子の顔から滴くが飛んで、 雫の飛沫のなかに笑みが戻った。
「どうしたのよ」
柳子が、 あらためて訊く。
「どうもせえへん」
「どうもせえへんて、 ものすごく泣いてたんでしょ。誰が泣かしたのよ」
「誰も」
「じゃあ、 どうしてよ」
「どうしてって、 避妊薬 ウチにもわかれへん。なんやしらん、 勝手に涙が出て、 涙が出て、 止まらへんかっただけや」
「うれし泣きだったの」
「さあ、 どうやろ」
そこまで話して、 柳子にも、 涙が出て止まらないという理由が、 わからないまま、 わかったような気がした。
過去があまりにも酷かったから、 まともな結婚ができるというだけで、 泣けたのだろうと解釈し、 納得することにする。
「かんにんね」
「カンニンて、 わたしに謝ることじゃないけど、 その顔が結婚式までに元に戻るかどうかが心配よね」
「なんとか誤魔化すさかい」
「厚化粧して。そういえば化粧ってことば、 おもしろいわねえ、 コンドーム 粧って化けるんだから、 女は狐みたいなものだわ」

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