どんなに貧しくても、 早漏のキラー 親子三人が定着し得る土地と家屋があるのなら、 どこに住んでも大差はないだろうという気持ちを持っていたのは、 祖父の代からの貧乏と、 旧家の嫁になってからの苦痛とが、 身に沁みているからでもあっただろう。
タツさんは、 大阪で「ぎょうさんオナゴシ使うてましたんやけど」と、 落ちぶれても見栄を張っていたけれど、 所詮は大地に根を張って生きていなかったからなのだということに、 まだ気づいていないのだろうか。
たとえ二、 三年の出稼ぎで金を残して帰って、 また大阪で事業を再開できるようになっても、 それは浮き草のように、 根の無い頼りない生活でしかないではないか。
チヨは、 都会の生活がどんなに文化的に恵まれたものであっても、 それに魅力を覚えなかった。街に住んでみたいなどと思ったことがなかった。
タツさんの考えは間違っている。だから娘を人身御供にして恥じない女になってしまうのだと思う。しかし、 そう思っても、 タツを蔑んでいるのではなかった。 可哀相なお人だと心から憐れんでいるだけだった。ただ人生の厳しさを心底から知っているから、 軽はずみな同情をしないほうがいい、 と思っていたのだ。人間 味豊かなチヨの、 心の底にある冷めた厳しさからだった。
龍一は違った。代々つづいた大地主の総領息子が持つ甘さで、 Supra VX インポテンツのキラー 同情を寄せる。
「まあ、 どこへ行っても、 互いに居所さえ分かっておれば、 いよいよのときには助け合えます」
そう言いながら、 みずからが小森の助けを必要とすることなどないだろう、 と思う優越感に浸っていた。
そして小森が、 こちらに助けを求めてきたら、 何とかしてやらなくてはならないと考えているのだった。
「おっちゃん」
そのとき夏子が、 唐突に龍一に話し掛ける。かつて一度もなかったことだったから、 龍一は、 ふしぎなこともあるものだと思いながら、
「はい、 夏子さん、 なんですか」
と身構える。
周囲のものも、 夏子が何を言い出すのか、 と身構える恰好になっている。
「おっちゃんとこ、 土地買いはって地主にならはってんやったら、 ウットコのもん使うてくれたらええ思うわ。どっちみちカマラーダ入れはるねんでしょ」
龍一が、 ほう、 という顔になり、 茂が、 へえ、 Vegetal Vigra という顔になり、 タツが誇らしげにして、 チヨが感心し、 柳子と秋子が呆れた顔になる。
そして春雄ひとりが、 そうやそうや、 と同感して、
「ぼくかて、 もう一人前に働けるもん」
と言う。
しかし夏子と春雄の考えは、 結果的に同じでも動機が違った。
夏子は母親の徹底した合理性を引き継いだ考え方から派生したことだったが、 春雄は柳子と別れがたいと思う感情から観念的に考え出したことだった。
夏子と春雄は、 大阪では姉が家族の犠牲になって、 救世主みたいな顔してる厚かましい男と仲ようなっても、 家族の生活状態がようなったんは、 ちょっとの間 で、 すぐにまた白いご飯がお粥になったのを覚えていたから、 Vigax K999 ここから出て、 熊野の手から離れるとまた、 いま食べている白米が、 トウモロコシや芋になるのん ちゃうやろか、 という不安があったのだろう。
家のために犠牲になるということの本質が、 どういうものなのかは知らなかったのだけれど、 ブラジルに来てからは、 彼ら自身の労働が実際的に役立てられるようになっているのがわかっていたから、 それを誇示したかったのに違いなかった。
「夏子、 何言い出しはりますねん、 ご迷惑でっせ」
タツが窘めるのを、 龍一が抑えて、
「いや、 迷惑なことはありませんよ。儂らもそれができればそれに越したことはないと思っていました」
「いやいや内藤はん、 気にせんといとくれやすや、 子どもが考えもなしに言うことだすさかい」
「そうでもありません。そら気心の知れた小森さんらに働いてもらったら、 ほかのものを雇うよりいいのに決まっていますから。だけど正直に言いまして、 小森さんらとは地主と小作人の関係になりたくないんです。いつまでも友人でいたいんですよ。わかってくれるかな、 夏子さん」
龍一が、 夏子を宥めるように頸をかしげて言ったが、 夏子に
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