巫女姫の引き起こす事件・事態・すべてが、 ムテの今後と関わっていると思えばこそ、 仕え人たちは動くのだ。少しでも最高神官を煩わせないように気を使っているのも、 まさに同じ理由なのである。
そのために命を長らえている存在であれば、 文句の言いようもないのではあるが。
目の前にいるフィニエルでさえ、 信頼こそ置けるものの、 そのような仕え人の一人である。他の仕え人よりも力が強い分、 サリサの心さえ読んでしまうことも多々ある。
フィニエルの瞳は、 確かに最高神官らしからぬ動揺を責めるような色があったが、 言葉はなかった。ただ、 厳しい蒼白な顔のまま、 うなずいただけだった。
まずは落ち着けと、 自分自身で言い聞かせたことへの賛同の意味だろう。
部屋の中は暗かった。
悶々と焚き染められた薬草と、 心に伝わってくる祈りの声。かなりの集中力を使っているせいか、 フィニエルとサリサが部屋に入ったことですら、 エリザは気がつかないようだ。
この調子で一晩中祈っていたとしたら、 エリザのほうが参ってしまう。
ですが、 どうしてもやめさせることができないのです。子供と引き離そうとすると、 気が違ったように暴れ出して。あのようなエリザ様は見たことがございません
ひそりとフィニエルが囁いた。
大人しいエリザが、 仕え人たちですら止めることができないほど暴れるとは、 確かに想像しがたかった。
闇の中に浮かぶ銀の光は、 ペニス増大 巫女姫の後ろ姿である。座ったまま、 子供の手を握り締めてでもいるのだろう。時々その手の辺りから、 閃光ともいえるほどの強い光の粒子が飛び散っていた。
このようなきつい力が巫女姫のものとは思いにくい。
私は外しましょうか?
フィニエルが小声で囁いた。
針のように尖った気が満ちている。刺激をしないほうがいい。
ええ、 お願いします
サリサは、 灯りを受け取った。
フィニエルが部屋を出て行ったのを確認してから、 サリサはエリザに近づいた。
しかし、 インポテンツ 彼女はまったく気がついていないようだ。
エリザ?
声をかけても返事がない。
相変わらず、 ぶつぶつと祈り言葉を唱えているだけだ。
気が重すぎる。これでは、 子供も巫女姫も共倒れになってしまう。
サリサは意を決して、 声とともにエリザの肩に手を掛けた。
――とたん。
だめっ!
悲鳴のような声。まるで弾き飛ばされたかのように、 エリザはマリを抱きあげて身を引いた。
エリ
途中でサリサの声は引き裂かれてしまった。
だめ!だめです!この子は誰にも渡しません!私が、 私が癒しますから!放っておいて!
けたたましい声。
かすかに揺れる明かりに照らされたエリザの顔は、 今まで見たことのないものだった。
銀糸の髪が顔にへばりついていても、 気にもしていないようである。目は大きく見開かれたまま、 ギラギラしている。そして、 目の下には隈ができていた。
気が張りすぎて、 興奮状態が続いているのだ。
エリザ!
サリサは、 子供を抱きしめて逃げ惑うエリザの腕を、 やっとの思いで捕まえた。
嫌っ!嫌っ!放して!
興奮が収まらない。泣き叫んで暴れまくり、 外れた腕から平手が三度ほど飛んできた。
エリザは、 最高神官を最高神官として認識していないらしい。サリサは最終手段にうって出た。
エリザの額に指を突きつける。
まるで、 ふぬけたようにエリザは子供をだきしめたまま、 ふらりと座り込んでしまった。
強力な暗示。
体と心は切り離れてしまって、 自分の自由にならな勃起不全いと思わせてしまう。掛けられた方にわかってはいても、 心の奥に働きかけているので、 簡単には解けない。
サリサはほっとして、 殴られた頬に手を当てた。実はかなり痛かった。
エリザから子供を奪い、 布団に寝かせる。確かに子供の意識は遠く、 まるで死んだかのようだった。
が。
サリサは、 顔をしかめた。
仕え人の誰もが気がつかない子供の危篤の原因を、 勃起障害 サリサは触れただけで察したのだ。
マリの意識を失わせているものは、 病などではなかった。
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