吉賀谷という男は、 なんだか胡散臭い男だよ
と言ったことがあった。
安西は、 何にでも興味を持つとすぐ、 その興味を持った対象を探索したくなって行動を起こす妻を牽制するために言ったのだが、 バイアグラ それが逆効果になることを迂闊にも忘れていたのだ。
柳子は、 夫が言った胡散臭い男に、 尾骨から背筋へナメクジが這い上がるような、 じっと座って居れないほどの興味を持ったのだが、 彼女にしては珍しく、 しばらく様子を見てから進退を決めようと思っていたのだ。
龍一が頻繁に潮路の家に行くのが、 フキのところとは知らなかったから、 吉賀谷の話を聴きにゆくその熱心さが、 柳子を挑発し、 彼女の我慢を試しているように感じるのだが、 夫が牽制したのだとわかっていたから、 それに対抗する意地もあったのだ。
それが急に、 VIAGRA (行ってみよう)と意地を捨てさせたのは、 浩二が夜泣きをして困っているのを知った雨宮が、
吉賀谷先生なら、 ちょっとお腹を撫でるだけで治してくれますよ
と言ったからだった。
主人には言わないでね
柳子は、 吉賀谷のところに行くことを、 雨宮の口を封じておいて、 子どもの夜泣きを治してもらうのだから、 という口実を自分自身の言い訳にして、 出かけて行った。
その日は、 講話をする日程ではなく、 指圧治療の日なのを、 雨宮から聴いて、 出てゆく柳子の足取りはいそいそしていた。
浩二が夜泣きをすることも嘘ではなかったけれど、 それよりも吉賀谷という男を知りたいと思う気持ちのほうが、 柳子の足取りを軽くしたのだ。
潮路の大邸宅は、 女学校の修学旅行で京都に行ったときに観た、 外観が格子つくりの、 ブラジルではここでしか見られないだろう日本特有の建築様式だった。
日本への郷愁から、 一部屋を畳敷きにしている家はほかにもあったけれど、 屋敷全体が日本建築で畳敷きというのは珍しかった。
柳子が訪れると、 各部屋の襖を立ててあって、 リキッドクイバー 玄関を入ったところを受付にあて、 潮路の家の女中が、 受付係りをしていた。
わたしぃ、 ロンドリーナ新報社の安西の妻ですけど
柳子が、 Liquid Quiver 記帳してもらうために言うと、
はい、 存じ上げています。街でお見かけしましたから
そう応えた女中のハナは、 美人だったが、 まだ小娘のはずなのに、 すでに嫣然としていて、 熟した肉体を想像させ、 美しい容貌をいっそう引き立てていた。そして女中とは思えない高価なものだとわかる着物が、 白衣で隠されていても隠し切れずにのぞいていた。
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